和襖(わぶすま)の枠(縁)の外し方
おはようございます。
地域密着、静岡市駿河区の張替え専門店・金沢屋日本平店です。
今回は最近張り替えをしたふすまが、静岡ではあまり見ないタイプの縁でしたのでご紹介します。
ふすまの種類
以前にもご紹介しましたが、襖の種類に和襖と戸襖があります。
( ふすまの張替えその1~和襖と戸襖の違いについて~)
和襖の本体は障子のような組子に紙を張って作ってあり縁が外れます。
戸襖の本体はベニヤ板にふすま紙を張って作ってあり縁が外れません。
量産襖の本体は段ボールやスチロールなど軽量なもので作ってありますが、そもそも使い捨て前提なので張り替えといってもそのまま重ねて張るので張り替え回数にも限度があります。また、あまりにも傷んでしまった場合には新調するしか手がありません。
襖の縁
戸襖の縁は接着されていて外すことができません。無理に外そうとすると割れてしまいます。
ですから張り替えの際も縁は外さずに張り替えます。
量産襖も原則使い捨てなので外すことは考えられていません。
一方和襖の縁は外すことができるようになっています。
静岡のふすまは戸襖が圧倒的に多く、和襖をつかっているお宅は非常に少ないので縁が外せるということを知らない方もいます。
他の地域から引っ越してきた方はふすまの縁は外れるものと思って戸襖の外れない縁を無理に外そうとして壊してしまう方もいます。
縁の厚みも厚いものと薄いものがあります。薄いものはふすま本体の厚みとほぼ同じで2cm程度、厚いものは3cm程度のしっかりしたものです。
戸襖の縁はこの3cm程度のものが多いです。
和襖の縁の外し方
和襖の縁はまず上下の縁を外します。上下の縁は釘で止めてあるので、内装用のバールを当てて金づちでたたいて外します。次に左右の縁を外します。これはビスもしくは釘で縁の溝に固定されています。
上から下に叩くと外れます。
多くのものはこのように外せるのですが、作ったり補修した時の都合で上下が逆になっているものがあったり、傷んできて横からくぎが打ってあったりといろいろなケースがあります。思い込みで作業をしてしまうと壊してしまうことがあるのでよく観察して慎重に作業します。
今回施工した縁
今回施工した襖は和襖で縁が外れるタイプのものだったので、静岡では少数派のふすまだったのですが、上下の縁が左右の縁にほぞ組で固定されている縁でした。
ほぞ組部分の写真です。
写真の上が右の縁、写真の下にあるのが下の縁です。
したの縁の凸部分が右の縁のくぼみに差し込まれるようになっています。
このタイプは上下の縁を外すときに叩いても外れません。左右の縁を少し開いてホゾを抜いて上下の縁を外します。左右は通常と同様に上からたたいて外します。
右の縁です。中ほどに見える溝の部分に本体から出ている釘が刺さって固定されます。
張替えた本体です。
オレンジの市松模様です。
襖の色としてオレンジは珍しい色ですが、渋めのオレンジなので違和感なく和室にマッチする柄です。
今回のお客様は選んだものの、オレンジは少し派手すぎるのではないかと心配されていました。
しかし、実際に張り替えた襖を見て
「派手な感じはなく落ち着いた感じになってよかった」
と言っていただけました。
和襖でも戸襖でもお電話一本で張り替え致します。
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