敷居が高い~気になる大和ことば~
大和言葉(やまとことば)とは、古くは和歌や雅語のことを意味したが、現在ではもっぱら日本語の語種(単語の出自)の一つであり漢語や外来語に対する日本の固有語を指す。飛鳥時代頃まで大和国や大和飛鳥を中心に話されていたと思われる。
-Wikipediaより
当店はふすま・障子・網戸の張替えを生業としているので、日本古来のものや行事やことばに興味があります。興味が出てきた、というべきかもしれません。
そこで、日ごろ気になっている大和ことばについて触れて見たいと思います。
”敷居が高い”の誤用~正しく理解しているか?
「敷居」については、以前ブログ記事(「家の「敷居」って何?家の敷居は踏んではいけないの?」で書きました。
では、その「敷居」が高いという表現を私達は正しく理解できているのでしょうか?
「敷居が高い」の意味はどちらだと思われますか?
【A】相手に不義理などをしてしまい、心苦しくて訪問しづらい
【B】高級過ぎたり上品過ぎたりして入りづらい
正解は【A】。ですが、私は「あのお店は私には手が出ない高価な商品ばかりだから、敷居が高くて入れない」というような表現をしてしまっていたかも…💦
「敷居が高い」を正しく使った表現とは?
例えば、「夫の実家は遠いうえ、お姑さんと気が合わず、ついつい疎遠になりがち。夫はお正月には息子を連れて久しぶりに実家に帰ろうと提案しますが、なんだか行きにくいわぁ…」
こういった状況について「敷居が高い」と使います。
しかし「ご無沙汰していて気が重いから行きたくない」と言うよりも「すっかりご無沙汰しているから敷居が高い」と言う方が恐縮して生きづらいと感じているニュアンスがより伝わると思われます。
誤解されないように「大和ことば」で表現する
「気が重い」は「行きたくない」とイコールではありません。
ただ「気が重いのよね~」と言ってしまうと、自分の伝えたいこととはずれてしまう恐れがあります。
「敷居が高い」を上手に使うことで、自分の気持ちが適切に表せるといいですね。
玄関の敷居が高いと、またぐのが容易でないことから生まれた言葉。 不義理などをしていてその家を訪問しにくい状態を意味する。 参考・引用文献 美しい「大和言葉」の言いまわし より