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障子の『剥がれ・破れ』について|その原因と対策

2019年5月9日

 日本の家では減少傾向にあるものの、和の雰囲気が感じられる和室は、まだまだ根強い人気があります。
減少傾向の原因として、「和室が減少している理由6つと畳の良さと効能」の記事でも触れていますが、和室は原材料の価格が高い傾向があります。

 また和室の持つ“繊細さ”も長所の一つと言えますが、反面洋室に比べ良い状態で維持することが難しい、という側面もあります。

 今回は、和室の構成要素の一つ“障子”について、障子が剥がれる・破れる原因とその対策についてご紹介します。

破れる原因1:物理的な紙の強度を超えた衝撃による破損(物が強く当たる・ペットの爪など)

 一般的なドアや扉であれば、傷がつくだけの力だったり、場合によっては傷すらつかないくらいの力で当たったとしても、障子紙は破れてしまうことがあります。
 破れたり、剥がれたりしてしまうと見栄えが悪くなるし、すきま風が気になってしまうこともあります。

 それが度々となると「面倒くさいなぁ・・・」と思ってしまうのも無理はありません。
 特にお子さんが小さい時、ペットを室内飼いされている場合は、強く感じることもあるかもしれません。

対策1:より破れにくい障子紙で張替えを。ただし状況によりその都度張り替えもOK


 近年、お客様のニーズから、通常の障子紙よりも破れにくい障子紙(強化紙)やプラスチック強化紙のご依頼が増えております。
 これらは、通常の障子紙よりも価格が高めに設定されていますが、お子様がいたずらをしてしまう期間だけでもご自身のストレス軽減や手間を省く方法としてこれらを利用してみてはいかがでしょうか?
 また、室内でペットを飼われている方も、強度の強いプラスチック強化紙をご利用される方も増えています。ご自身で張替えようとされる方も少なくありません。
 プラスチック強化紙はこの記事でも述べますが、きちんと張らないとすぐに剥がれてしまうこともあります。 そして、いったん剥がれてしまうと、綺麗に張り直すことが難しいものでもあります(これは障子やふすま全体に言えることです)。

 また、猫ちゃんワンちゃんの性格にもよりますが、障子が破れにくくなったことでその場所を通るのを諦める子もいれば、果敢にアタックする好奇心旺盛な子もいるようです(^^;)
 
 そのため「うちの子はプラスチック強化紙にしても、突き破ろうとするので端が剥がれてしまい、結局高くついてしまう。諦めて普通の障子紙をその都度張替えた方がいいわ」とおっしゃるお客様もいらっしゃいます。
 ご自宅の事情に合わせて選ばれるのが良いと考えています。

破れる原因2:掃除中のはたきなどの軽い衝撃で破れてしまう

 障子は桟(組子)のところにホコリがたまりがちです。また障子紙自身にもホコリは吸着します。そこを綺麗にしようとしたら破れちゃった…障子の開け閉ての時にちょっと手が当たって破れてしまった…というお話も聞くことがあります。

対策2:”いつ張替えた障子で破れてしまうのか”がポイント


 この場合、障子を張替えてからどのくらい経ったかによっても対策は変わります。

張替えて一年以内だった場合

まだ障子紙には通常の強度があると考えられるので、強くはたき過ぎなのかもしれません。他の掃除箇所よりももう少し優しくはたきましょう。

張替えて1年以上の場合

 経年劣化が考えられます。同時期に家全体の障子を張替えたとしても、陽が当たる所、開け閉めが多い所、風がよくあたる所などは、そうでない場所に比べて劣化が早まることが考えられます。
 そういった場所だけ、強化紙やプラスチック強化紙にしている方もいらっしゃいますので、同じように扱っているのに、同じ障子紙が破れやすい…という方は、ご検討してみてはいかがでしょうか?

破れる原因3:特に何もしていないのに破れた・剥がれた

 特に手で触ったり、何かが当たるような場所でないのに、気が付くと障子が破れていた…ということがあるかもしれません。そのような時は、やはり”いつ張替えたか?”を思い出してください。

対策3:思ったより劣化が早いと感じるなら・・・


その障子紙は張替えてどのくらい経ちますか?
多くの場合は、経年劣化による紙の寿命です。
いわゆる「しょうぬけた」状態になっている可能性が高いです。
(ブログ記事:「しょうぬける」ってご存知ですか?参照)
 自分が想像しているよりも劣化が早い…と感じる方は、楮(こうぞ)和紙のような、パルプを主原料としてない和紙を利用してみるのも良いかもしれません。
 また、これまでに書いたような、強化紙やプラスティック強化紙も併せてご検討してみてください。

糊が剥がれた時の対策


 ご自身で張替えてすぐに、張った部分が剥がれてしまった場合、糊の濃度が薄い場合があります。もう少し濃度を濃くして張ってみてください。
 なお、プラスチック強化紙は、糊ではなく専用の両面テープをご利用ください。

両面テープで張ったところが剥がれた時の対策


 障子紙(あるいはプラスチック強化紙)専用のものを使用しているかどうかによっても対策が違います。専用のテープを使用していない場合は、接着力が合っていない場合があるので、専用のものを使ってください。
 専用の両面テープを使用したのに剥がれてしまった場合、接着不足の可能性があります。張る際に両面テープが桟と障子紙に密着するようにしっかり押さえましょう。

補足1:障子紙の種類

これまでに述べたように、障子紙にも種類があります。
以下に、簡単にそれぞれの特徴を列記しました。
ご自身の予算、希望に合ったものをお選びください。

障子紙の種類 特長
パルプ障子紙 ホームセンターなどでも売られている普及品で入手しやすい。最も価格が安い。強度が弱い。日焼けに弱く焼けるともろくなる。
強化紙 丈夫で破れにくい。日焼けにも強く、張りやすい。
化学繊維が含まれているのでホコリなどを吸着しやすく、
黒ずみしやすい。入手が容易で価格も手ごろ。
楮障子紙 昔から作られている楮を主原料として作られた和紙で丈夫。
風合いが良く調湿効果に優れており長持ちする。
値段が高い。売っている場所が限られる。
プラスチック強化紙 丈夫で長持ち。水拭きができ、汚れに強い。
価格が高い。調湿効果がない。環境によっては結露することもある。

補足2:プラスチック強化紙を張る手順

当店ブログ記事:障子がすぐ剥がれてしまう|プラスチック強化紙をしっかり張る方法に詳しく書きましたので、そちらの記事をご覧ください。

皆様の快適な「和室ライフのサポート」になれば幸いです(^^)。
 

↓張り替える手順はわかるけれど、もう少し上手に張り替えたい方は↓
リンク:障子張り替えのコツ|キレイに仕上がる方法を張替え職人がお伝えします