障子がすぐ剥がれてしまう|プラスチック強化紙をしっかり張る方法【2025最新版】
静岡市で障子がすぐ剥がれてしまう方へ。プラスチック強化紙を使った、長持ちする障子の張り方を職人が解説します。長持ちしない原因や、剥がれないためのコツもあわせて紹介します。
時々「自分で障子(プラスチック強化紙)を張替えたのだけど、剥がれてきてしまう」というお話を聴きます。
お客様以外にも、京都でゲストハウスを経営している友人の所へ遊びに行った時に「張替えたばかりだったんだけど、もう剥がれてきてしまった。どうしたらいい?」と相談を受けたことがあります。
こちらの記事では、プラスチック強化紙の特性や張り直しについてと、当店が考える【自分で張る場合に気をつけるポイント】をご紹介します。
プラスチック強化紙とは?
表面をプラスチックでコーティングしてある障子紙のことを指します。
コーティングしてあるので、破れにくく丈夫で長持ち、汚れが付きにくいのが特長です。
障子ですが水拭きができます。
デメリットとしては、他の障子紙に比べて価格が高めということと、障子紙の特徴である調湿作用がないという点です。
また、表面がプラスチックなので、障子のあるお部屋の環境によっては結露することがあります。中に和紙が入っている製品の場合、切り口から水を吸い上げてしまい、シミができてしまうこともあります。
障子をプラスチック強化紙にする場合は、その特徴を知った上で張替えをご検討ください。
プラスチック強化紙がすぐ剥がれる原因
張り替えたばかりでも剥がれてしまう場合、主に次の3つの原因が考えられます。

専用の両面テープを使っていない
「両面テープならなんでもいいだろう」とお手元にある両面テープを使って張替えた場合、その両面テープの接着力が弱いと剥がれてくる原因になります。
お手元にある強化紙と同じメーカーが出している専用の両面テープであれば、その強化紙の特徴を踏まえた製品だと思います。他社の両面テープを使う場合は、その点をご留意ください。
密着が不十分(押さえ不足)
張った後にしっかり圧着していないと、テープと紙が浮いてしまいます。
ローラーなどを使って、桟・両面テープ・強化紙をしっかり密着させることが重要です。
下地処理が不十分(前の剥がし残しがある・傷んで凸凹になっている)
これは、他の障子紙でもふすまの張替えでも同じことが言えますが、剥がし残しや凹凸があれば、密着しなくなる分、剥がれやすくなります。
下処理は面倒に思われるかもしれませんが、手を抜くと二度手間、三度手間になりやすいです。
糊や前の紙が残っていない平らな状態にしてから張り始めましょう。
剥がれてしまったときの対処法
応急処置
見栄えを気にしないのであれば、剥がれた部分に両面テープを貼り直して再接着する方法があります。
張り直しが必要な場合
「元通りの仕上がり」を求めるなら、やり直しがベストです。
部分的な修復では隙間や段差が残りやすいため、全面を剥がしてから貼り直した方がきれいに仕上がります。
長持ちさせる障子の張り方【手順】
- 古い障子紙をすべて剥がして綺麗にする。
- 障子を張る面(桟や枠の紙を張る部分)が凸凹している場合には、やすりなどで平らにする
《大事!》古い紙の取り残しや凸凹があって密着しないと接着効果が弱まります。専用の両面テープなのに剥がれやすい場合、この辺りの凸凹を綺麗に平らにしているかどうかも点検してみてください。 - 外周と縦桟に両面テープを貼る。
- 障子紙をのせて、下端の位置を合わせる(マスキングテープなどで仮止めすると位置がずれない)
- 下端の両面テープの剥離紙を剥がして障子を接着する。
- 上端から障子紙を巻き上げて、両面テープの剥離紙をすべて剥がす。
- 横桟に両面テープを貼り、剥離紙を剥がす。
- 巻き上げた障子紙を戻し、たるまないようにのせて指でよく押さえ接着する。
- 余分な紙をカットする。(4の時先にカットしてもOK)
- 最後に押さえローラーで両面テープと障子紙を圧着する
《大事!》この手間も省かないでやることで、プラスチック障子紙がしっかりくっつきます。
張替えのコツ・注意点まとめ
- 下地処理と圧着を丁寧に行うことで、強化紙の特性を活かせる
- 剥がれやすい原因は「テープ・密着不足・下地処理」の3つ
- 応急処置もできるが、基本は全面張り直しがおすすめ
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※この記事は2025年リフレッシュ済みです。