障子紙と和紙の違いについて
ふすま・障子・網戸・畳の張り替え『金沢屋日本平店』です。
いつもブログをお読みいただきありがとうございます。
お客様からの問い合わせ
先日、お客様から問い合わせのお電話がありました。
その時に
「障子紙と和紙って違うのか?」
「障子紙の価格に違いがあるのはなぜか?」
と訊かれました。
これは、他の方も知りたいことじゃないかと思いましたので記事にしました。
障子紙と和紙は違うのか?
色々調べた結果、「障子紙」は「和紙」の一部、という回答が一番近いかと考えます。
これは、「和紙」の定義があいまいなことから来ます。
詳しく書いてある記事がありますので、ご参考までに。
引用:うるわし~和紙と暮らしの読み物&オンラインストア
「和紙とは何なのか。実は和紙一筋70年の問屋でも回答が難しいのです・・・」
材料や製法で「和紙」か「和紙でないか」を分けることはとても難しく、そうではなくて「日本の伝統文化」という側面で捉えていくことも大事なのかもしれませんね。
障子紙の価格に違いがあるのは何故?
こちらに関しては紙の性質、製造方法の違いによる理由が大きいです。
以下に、それぞれの特徴を書きました。
障子紙の種類
障子紙にもいくつか特性によって種類があります。
当店で扱う主な種類は以下の4つです。
「手漉き和紙」、「プラスティック紙」、「強化紙」、「標準紙」
(他の種類をご存知でその紙で張替えを希望される場合は、お問合せください)
手漉き和紙
【特 徴】天然の材料(楮や三椏など)から繊維を取り出し、手作業で漉いた和紙です。
【メリット】天然素材の風合いも美しく、和紙の調湿効果やフィルター効果などが期待できます。
また非常に丈夫で長持ちします。
【デメリット】手漉きのため時間と手間がかかっている。障子紙の中では高価な商品になります。
一味違った、こだわりのある和室にしたい方に。
プラスティック紙
【特 徴】和紙の表面をプラスチックでコーティングした障子紙です。厚さは0.2㎜と通常の障子紙に比べ厚くなります。
【メリット】表面がプラスチックなので非常に丈夫。また、汚れなども水ぶきでふき取ることができます。紫外線をカットする機能などもあり日焼けにも強く長持ちします。
【デメリット】プラスチックであるため、和紙の持つ「調湿効果」や「フィルター効果」は期待できません。また、加工しているため一般的な障子紙よりも高価です。
※デメリットに書いた部分も、エアコンなどの空調設備も充実した、機密性の高い現代の家ではそれほど大きなデメリットではない場合もあります。
頻繁に張替えなくて済むのでプラスチック紙を使う方が増えてきています。
室内でペットを飼われている方もお選びいただくことが多いです。
強化紙
【特 徴】機械漉きの量産紙ですが、長繊維を使用して作られています。
【メリット】破れにくく丈夫です。手漉き和紙と同様、調湿効果やフィルター効果もあります。
【デメリット】機械で量産されるので手漉き和紙のような風合いはありませんが、安価に入手できます。
一般的な障子紙よりも強度があり、比較的お求めやすい金額でもあるため人気があります。
標準紙
【特 徴】機械漉きの量産紙で主にパルプを原料として作られた障子紙です。強化紙は長繊維ですが、標準紙は短繊維です。
【メリット】安価であること。
【デメリット】短繊維のためもともとの強度が弱く破れやすい。また日焼けにも弱く、劣化が早いので時間とともに破れやすくなります。
多くの方の障子紙の印象はこの標準紙かもしれません。
他の商品と比べると性質的にはデメリットが多いですが、価格的には一番お求めやすい商品です。
まとめ
このように「障子紙」と言っても、紙によって材料や作り方が違ってきます。
・張替えの初期費用は抑えたい。
・できれば張替えする間隔を延ばしたい(ランニングコストを抑えたい)。
・ペットが破りにくいものにしたい。
・和室にはいいものを揃えたい。
と言うように、お客様のご要望も様々です。
ご自宅に合った障子紙をお選びください。
ふすま・障子・網戸・畳の張替えは静岡市の金沢屋日本平店にご連絡ください。
お問い合わせ、お見積りについては、電話またはLINEにてお伺いさせていただきます。